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専門医インタビュー

股関節や膝の痛みは早めの受診を! 早期に治療を始めることで選択肢も広がります

この記事の専門医

山内 俊之 先生

神奈川県

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平成19年 慶應義塾大学医学部卒業後、整形外科入局。下肢疾患を専門とし関連病院を経て、現職。
専門分野:股関節外科、膝関節外科
資格:日本整形外科学会専門医、リハビリテーション認定医
所属学会:人工関節学会、日本股関節学会、足の外科学会

この記事の目次

人工関節の手術後の痛みは強いのでしょうか?

歩行器

「術後は痛くて大変なのでは」と身構える方がいますが、昨今では痛みを抑える優れた方法がさまざま開発されています。さまざまな薬物を混合したカクテル注射を、炎症が起きやすい部位に手術中に注射したり、点滴や飲み薬とも組み合わせていきます。
鎮痛薬などを効果的に使用し、痛くない、気持ち悪くないという状態をつくることで、術後2~3時間後には一度は歩行器を使って立ってもらい、徐々にリハビリを進めます。

リハビリの内容について教えてください。

階段の昇り降りの練習

股関節・膝いずれの場合も、手術当日から歩行器による歩行を始め、その日の夜には、看護師の見守りのもと患者さん自身でトイレに行けるようにします。
術後数日間で歩行器を使った歩行に十分慣れたら、次は杖での歩行練習に入り、その後は階段の昇り降りを練習します。階段昇降が安全にできるようになれば、大体の日常生活をカバーできます。そのほか、各患者さんによって自宅の状況が違うので、それぞれの方に必要なリハビリを行い、退院後の暮らしに備えます。入院期間は、股関節で1~2週間、膝で2週間程度が目安です。

股関節や膝の痛みに悩む方にアドバイスをお願いします。

山内 俊之 先生

変形性関節症は長い付き合いになる病気で、膝では10年、股関節では30年も痛みに悩みながら過ごす方もいます。治療はなるべく早いうちに始めるほうが、選択肢が広がります。最近では、痛み止めを長期間服用することによる内臓への副作用が懸念されていますが、初期の段階から運動療法などを進めれば、できるだけ痛み止めに頼らず上手に付き合っていくことができます。膝や股関節の痛みが続くようなら、一度専門医に相談し、軟骨や骨の状態のチェックを受けることをおすすめします。股関節痛だと思っていたら悪いのは膝だった、あるいは腰だったなど、痛みがある部位と実際に問題がある部位が異なっていることもしばしばあります。膝、股関節、腰など広く全体を診てもらえる医療機関で、まずはしっかりと原因を見極めていくことが大切です。




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