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専門医インタビュー

痛みは我慢せず 低侵襲な人工股関節置換術で自由な日常生活を!

この記事の専門医

藤田 貴也 先生
  • 藤田 貴也 先生
  • 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 人工関節・再生医療センター長/整形外科医長
  • 03-3411-0111

東京都

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日本整形外科学会専門医、学会認定リウマチ医、学会認定運動器リハビリテーション医、身体障害者福祉法15条指定医、日本人工関節学会、日本股関節学会、日本関節病学会

この記事の目次

動きに制限はありますか?

筋肉を切らない方法でインプラント設置角度も正確にし、術中に脱臼する傾向がないことを全例で確認しております。セメントを使用しない機種では、人工股関節の表面の凹凸に骨が入り込んでインプラントの固定性が安定していきます。
術早期は、あまり激しい運動をしないほうが良いと思います。関節の袋(関節包)も一回切って縫い合わせていますから、自分自身の組織として治癒するまでは過度に曲げたりしない方が安全です。
4~6週もたてば、特に動きに制限はありません。半年もすれば手術をしたことを忘れる方も多いですが、人工股関節を自分のものとして違和感なく使えるように、筋肉をつけるリハビリは大事です。
退院後1カ月ほどで、確認のために受診してもらっています。人工股関節は長期成績が良好であると言われていますが、ゆるみが生じる前に軽微な骨反応があるものですので、年に1回の受診はしてもらい、早期に問題を発見することを勧めています。

人工股関節にした患者さんの様子を教えて下さい?

旅行に行った、ショッピングに行けるようになった、孫の世話ができるテニスやゴルフも問題なくできるなどの報告は多いのですが、クラシックバレエのレッスンを再開した人、いずれトライアスロンに挑戦したいから、まずマラソンから始めたという方もいます。主治医としてはハラハラしますが、本人はやりたいことができるようになって非常に喜んでいます。
一番うれしいのは、手術したことを全く忘れてしまうということです。
ほとんどの方は、脚がすっと伸びて歩き方がきれいになるので、周りの方からびっくりされるようです。
また創が小さくきれいと言われると喜んでいる方が多いです。

股関節の痛みに悩んでいる方へメッセージをお願いします。

藤田 貴也 先生

股関節の手術でいい結果が出るのは、股関節が原因となる痛みだけです。痛みの原因が股関節なのか、腰や脊椎なのか、どちらの可能性も念頭において、広い範囲のレントゲン写真を撮るなど、痛みの原因を正しく診断することが大事です。
人工股関節にすることで、今まであきらめていたことができるようになります。
自由に外出できる、好きなスポーツがもう一度できるなど、得られることが大きいのです。全身状態の術前評価を十分に行い、対策を講じて手術に臨み想定しえる合併症の対策を行えば安心して手術が受けられます。
不安なことが少しでもあれば、股関節の専門医に遠慮なく何でも聞いてほしいと思 います。


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