専門医インタビュー
大阪府
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股関節に関しては早期に離床して歩行訓練を開始すると、可動域(動作できる範囲)は自然に広がっていきます。日常生活に慣れていくこと自体がリハビリだといえるでしょう。一方、膝関節はリハビリがとても重要です。術後まもなくは痛みもあり、ご自身ではなかなか力を入れて動かせないので、理学療法士の介助を受けながら立つ・歩くなどの運動を始め、ある程度関節を柔らかくしてからご自身で運動を開始します。それに伴い可動域も徐々に広げていきます。
股関節・膝関節ともに、退院後に急に激しい運動を始めるのはよくありませんが、もともと行っていた運動に関しては継続していただいていいと思います。日ごろから転ばないように気を付け、新たな運動を始める場合は必ず医師に相談されることをお勧めします。また、人工関節と長く付き合っていくために、術後は定期的に検診を受けるようにしましょう。
患者さんからよく質問を受けるのですが、車の運転については問題なくできます。また、エステでラジオ波の施術を受けられる場合ですが、ラジオ波のように深部への温熱効果があるものは細かい振動を出すことがあり、人工関節と骨の固着に影響があるともいわれていますので、医師と相談されることをお勧めします。
空港のセキュリティゲートは問題ないといわれていますが、海外へ渡航される場合などでご希望があれば、人工関節が入っていることを証明する書類をお出しする場合もあります。
痛みに悩みながらだましだまし生活をするよりも、痛みの原因を調べてもらい、適切な治療法を指導してもらうのが良いのではないでしょうか。正しい姿勢や歩き方を指導してもらうだけで痛みが改善する人も少なくありません。症状が進行している場合でも、医師が無理に手術を進めることはありません。まずは気軽に股関節や膝の専門医に相談してみてください。
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