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専門医インタビュー

股関節の痛み 早目に専門医に相談し自分にあった治療を選択しませんか!

この記事の専門医

土井口 祐一 先生

長崎県

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長崎大学医学部 整形外科、長崎大学病院、長崎労災病院、諫早総合病院などを経て2018年4月より現職に。
資格、専門医:医学博士、日本整形外科学会認定専門医、日本人工関節学会評議員、日本整形外科学会認定研修指導医

この記事の目次

術前後のリハビリは重要なのでしょうか?

歩行器

術前の状態が手術後の回復にも影響するので、術前からできるだけ、股関節周囲の筋力訓練を中心にリハビリを行っておくことが大切です。術後のリハビリは、血栓を防ぐためにも重要で、とにかく早期から歩く練習を開始します。歩行器に掴り始めて、杖での歩行、段差の歩行など徐々にレベルアップしていきます。さらに股関節周りの筋肉を鍛え、股関節の可動域を改善するリハビリを行います。退院前には屋外での歩行、バスの乗り降りまで訓練します。特に、痛みをかばい長年、股関節をあまり動かさないでいると、筋肉や靭帯などの柔軟性が失われている方がいますので、ストレッチもしっかり行い、できるだけ柔軟な股関節を取り戻せるようにしていきます。
リハビリは入院中のみならず、退院後も通院や自宅でリハビリを行い、元気に歩く状態を取り戻してください。

日常生活で注意することはありますか?

転倒しないことが大前提ですが、そのほかは特に生活に制限を加えるようなことはありません。ジャンプ競技やコンタクトスポーツ以外であれば、それまでやっていたゴルフや卓球、ダンスなどスポーツも続けられます。
手術方法や人工関節そのものも進化し、長期間安全に使用することができるようになってきました。それでも違和感などがある場合は早めに受診して、確認してもらった方がいいですね。術後、年に1度は定期的に受診することをお勧めしています。

股関節の痛みに悩んでいる方へ、メッセージをお願いいたします

土井口 祐一 先生

手術により痛みが軽減された方の中には、それまで痛みのためにできなかった趣味や旅行などができるようになった方もいらっしゃいます。また、手術を受けた方の中には、小さい頃から両足の長さが違い足を引きずるように歩いていたのが、手術によって足の長さを調整し、以前よりもリズムよく歩けるようになられた方もいらっしゃり、こちらも大きなやりがいを感じたこともあります。
股関節に痛みや違和感があれば、まずは整形外科を受診してもらうのが第一歩ですね。手術だけが治療ではありませんが、仕事があり手術をしてすぐに復帰できるか心配で手術に踏み込めないという方もいると思います。現在抱えている不安や悩みを専門医に相談し、その方により合った方法を一緒に探っていきましょう。治療をためらっている方は、このまま痛みを我慢して外出の機会が減ったり、足を引きずって歩くことが続くよりも、痛みに対処したうえで生活を送ることを考えてみることも必要ではないかと思います。
手術するかどうかは、最後は本人の決定に委ねられますが、我々整形外科医は患者さんの一度きりの人生をより良いものにするためにお手伝いができればと思います。


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